広告 島ぐらし

沖縄の伝統行事 カーサームーチー(鬼餅)

2021年12月29日

スポンサーリンク

旧暦の12月8日鬼餅折目(ムーチーウユミ)という行事があります。

これは、一年間の厄を払う儀式で、この日にムーチーを食べると悪霊や悪疫などを払い、一年間を健康に過ごせると言われています。
ムーチー(鬼餅)とはもち粉を練って月桃の葉で包んで蒸すお餅のことです
このムーチーをヒヌカン(火の神)や仏壇にお供えし、子どもの健康を願います。
カーサ(月桃の葉)で包むのでカーサームーチーとも言います。

カーサームーチー


ムーチー(鬼餅)行事とは

ムーチーは子どもの数だけ縄で結んで、すだれのように軒下や壁にかけるのが風習になっています。
今では軒下にかける家庭は少なくなってきました。

風鈴

昔は軒下につるして、寒風にさらして日持ちさせていました。


昔は赤ちゃんが生まれ、ムーチーの日を迎える家は「初ムーチー」と言い、親戚や近所にムーチーを配ります。(今でもやっているご家庭はあります)
この行事は本来は沖縄本島の行事でしたが、八重山でも最近から行われるようになりました。

また、この時期は沖縄では最も寒い時期であり、この時期を沖縄の方言でムーチービーサ(鬼餅寒)とよびます。

本当は怖いムーチーの由来

なぜムーチーを『鬼餅』と呼ぶのでしょうか?その理由は由来に関係してきます。

しかし、ムーチーの由来はかなり衝撃をうけてしまうのでここでは紹介できませんが、気になる方は沖縄市のホームページ(沖縄市文化財調査報告書第26集『むかしばなしⅠ』)からご覧ください。

風鈴

強烈すぎて子どもには話せません。昔話や民話って怖いですね!

学校やお子さん用には絵本がおすすめ

👆の話も絵本にしては怖いです。

超要約

ぐうたらな兄がとうとう、家畜を食べてしまって鬼になってしまいます。
妹は鬼になった兄を倒すために砕いた瓦を入れたムーチー(餅)をつくり、おびき寄せて崖から突き落とし退治することができました。

YouTubeにもありますのでお子さんはこちらからどうぞ。
子ども用ですが、こちらも結構ドキドキします。

月桃の葉で包むお餅

月桃

沖縄には月桃という沖縄の暮らしに染み込んだハーブがあります。
方言は(サンニン・サニン)。
大きな特徴はこの香りです。この甘くてスパイシーな香りがお餅に移ってなんとも言えない美味しさになります。

月桃についてはこちら👇

合わせて読みたい

月桃に包むのは香りを移すだけでなく、防カビのための昔からの知恵です。
また、香りが強いので邪気払いの意味もあります。

風鈴

与那国島ではクバの葉で包みます。少し笹の香りに似てこちらも大変美味しいです。

ムーチーの作り方

材料(5人分)
もち粉・・・1㎏
水・・・・・600㏄~800㏄
上砂糖・・・・250g
月桃の葉・・大15枚~20枚
お好みで紅イモ粉を入れたり、上砂糖を黒糖にしても〇
*水の量はもち粉を練りながら調整してください

手順
①月桃の葉は一枚一枚きれいに洗う
 *泡盛か焼酎などでふきとる
②ボウルにもち粉と砂糖を入れて、その中に水を少しずつ加える
  (耳たぶの固さをめやすにしてよくこねる)
③月桃の葉の裏側にこねた②の餅を形を整えてのせる
 真ん中あたりで紐で結ぶ(下記写真参照)
⑤湯気の立った中火の蒸し器で20分ぐらい蒸す。

葉の裏側にこねた餅を細長くおき、形を整えます。
葉の横側を折って筒状にし、次に葉の根本側から折り、最後に葉先をを折って真ん中あたりで紐で結びます。
裏側にお餅を置いた方が蒸しあがったあと餅がとりやすくなります。

本来は月桃の茎などを裂いてヒモにし結びますが、ビニールひもでもOKです。

風鈴

欲張ってたくさんのせると月桃の葉で包めません。
またできるだけ横幅のある月桃の葉を使いましょう

蒸し器で20分ほど蒸したらできあがり!部屋いっぱいに月桃の香りがしてきます。

少し冷めてから召し上がってくださいね。

もし、月桃にお餅がくっつきすぎるのを避けたければ、お餅を置く面にうすーく油を塗ると、とりやすくなります。

風鈴

水を混ぜたもち粉が余ったら丸めて、沸騰したお湯に入れて浮かんだら冷水ににさらし、お団子を作ります。
保存袋に入れて冷凍室へ入れれば、お腹すいた時にレンチンしてきな粉&砂糖などをかけて食べるのはいかが~?

月桃の葉は沖縄では手に入りやすいですが、本土ではなかなか手にはいらないと思います。

今やこんな風に売られているんですね!どこにいてもムーチーを作ることができますね。

白いもち粉があるから、葉だけでいいよ!っていう方は👇

もちろん月桃の葉でなくても、笹の葉などでもできるかもしれません(調達が大変?)が、月桃の香りが移ったムーチーをぜひとも食べていただきたいです。
子どもたちも大好きな味と香りです。
簡単に作れますので、お子さんと一緒にこねながら作るのも楽しそうですね!

スポンサーリンク

-島ぐらし